金利のある世界で強くなる株、警戒すべき株

目次

銘柄と数字で見る「資本コスト相場」の実践編

前回の記事では、金利が戻ると株式市場に「お金の重力」が戻る、という話をしました。

ゼロ金利の世界では、お金は軽くなります。
遠い未来の夢も大きく評価されやすく、赤字でも成長ストーリーがあれば株価が上がる場面がありました。

しかし、金利のある世界では少し景色が変わります。

企業がお金を借りるにもコストがかかる。
株主資本にも期待リターンがある。
投資家は「その会社は資本コストを上回って稼げるのか」を見るようになる。

つまり、金利のある世界では、
テーマ性だけではなく、利益・キャッシュ・資本効率が問われる
ということです。

今回は、この考え方をより実践的に見ていきます。

どのセクターに追い風が吹きやすいのか。
どのセクターは警戒した方がよいのか。
バフェットコードや銘柄スカウターで、どの指標を見ればよいのか。

具体的な銘柄と数字を使いながら整理していきます。


まず前提:日本は「金利ゼロ前提」ではなくなっている

日本銀行は2026年4月の金融政策決定会合で、無担保コールレートを0.75%程度で推移するよう促す方針を決定しました。さらに、反対した3名の委員は1.0%程度への利上げを主張しています。

これは、日本が高金利国になるという話ではありません。

ただ、株式投資にとって大事なのは、
「金利がないこと」を前提にできなくなった
という点です。

そしてこの流れは、東証改革ともつながっています。

東京証券取引所は2023年3月から、プライム市場とスタンダード市場の上場企業に対して、資本コストや株価を意識した経営を要請しています。2026年4月のアップデートでは、企業がどのような成長の道筋を目指し、そこに向けて経営資源をどう配分するのかをより深く検討し、投資家に方針を示すことが重要だとされています。

つまり、これからの日本株では、

金利の復活
資本コストへの意識
PBR改善
ROE・ROIC重視
株主還元と成長投資のバランス

が、同じ方向を向いています。

ここを理解すると、金利のある世界で見るべき銘柄が少しずつ見えてきます。


金利のある世界で追い風を受けやすいセクター

まず、大きく整理するとこうなります。

見方セクター・銘柄タイプ
直接的に追い風銀行、保険、一部証券、資産運用
間接的に追い風金融DX、取引所、資産形成関連、価格転嫁できる内需企業
選別が進むAI、半導体、データセンター、省人化、自動化
警戒が必要REIT、不動産、借入依存企業、赤字グロース、高配当だが財務が弱い企業

ここで大事なのは、
「金利上昇=銀行株だけ買えばよい」ではない
ということです。

銀行株は非常に分かりやすいですが、株価はすでにかなり織り込むこともあります。

むしろKabu100的に面白いのは、
金利復活によって、世の中のお金の流れや企業行動が変わり、その二次的な恩恵を受ける会社
です。

ただし、まずは分かりやすいところから見ていきます。


1. 銀行株:金利復活を一番イメージしやすいセクター

金利のある世界で、最も分かりやすいのは銀行です。

銀行は、預金で集めたお金を貸出や有価証券で運用します。
金利が上がると、貸出金利や運用利回りが上がりやすくなります。

もちろん預金金利も上がりますが、預金金利の上昇は貸出金利より遅れることが多く、その差が銀行の利益になりやすい。

これが、いわゆる利ざや改善です。

具体的な数字で見ると、かなり分かりやすいです。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)

三菱UFJフィナンシャル・グループは、2025年度の親会社株主純利益が2兆4,272億円、ROEは11.3%でした。前年度比では純利益が31.8%増です。会社側は、円金利上昇を捉えた預貸金収益の増加や、国内外の手数料収益の増加によって業務純益も過去最高になったと説明しています。

この数字を見ると、金利のある世界で銀行の収益構造がどう変わるのかが分かります。

銀行株を見るときは、単に「金利上昇で銀行が強い」と見るのではなく、

ROEが上がっているか
PBRがどこまで見直されたか
資金利益が伸びているか
与信費用が増えすぎていないか
株主還元が利益成長に支えられているか

を見る必要があります。

三井住友フィナンシャルグループ(8316)

三井住友フィナンシャルグループは、2025年度の親会社株主純利益が1兆5,830億円、東証ROEが10.4%でした。2026年度は親会社株主純利益1兆7,000億円を目指すとしています。

さらに興味深いのは、金利感応度です。

同社の資料では、長期・短期金利がともに25bp上昇した場合、初年度に1,100億円、固定金利貸出の入れ替え効果により5年目には1,500億円のプラス影響があるとされています。

これは、金利のある世界を考えるうえで非常に分かりやすい数字です。

金利が少し上がるだけでも、銀行の利益にはかなり大きな影響が出ます。

みずほフィナンシャルグループ(8411)

みずほフィナンシャルグループは、2025年度の親会社株主純利益が1兆2,486億円でした。2026年度は1兆3,000億円を予想しています。また、2026年5月には上限1,000億円の自己株式取得も決議しています。

メガバンク3社を見ると、金利上昇が業績に効き始めていることが分かります。

ただし、銀行株には注意点もあります。

金利上昇はプラスですが、景気が悪化すれば貸倒れが増えます。
保有債券の評価損も出やすくなります。
株価がすでに上がっていれば、PBRやPERの面で割安感が薄れることもあります。

銀行株は、金利のある世界の本命テーマであると同時に、
金利上昇をどこまで株価が織り込んだかを見る温度計
でもあります。


2. 保険株:運用利回りと資本効率に注目

次に見たいのが保険です。

保険会社は、保険料として集めた資金を長期で運用します。
そのため、金利が戻ると、運用利回りの改善が期待されます。

ただし、保険株を見るときは銀行株以上に注意が必要です。

自然災害、為替、海外保険事業、政策保有株式、資本規制など、利益を動かす要因が多いからです。

東京海上ホールディングス(8766)

東京海上ホールディングスは、2026年度の通期予想として、修正純利益9,500億円、修正ROE13.0%、1株あたり配当金245円を示しています。

金利のある世界で保険株を見るときは、次のような指標が重要です。

修正ROE
修正純利益
運用収益
保険引受利益
自然災害の影響
ESRなどの資本健全性
増配・自社株買いの継続性

保険会社は、単に金利上昇メリットだけで見るのではなく、
保険引受で稼げているか、運用で稼げているか、資本効率が改善しているか
を見る必要があります。

MS&ADインシュアランスグループ(8725)

MS&ADインシュアランスグループは、2025年度の連結当期純利益が7,873億円、グループ修正利益が1兆9億円となり、いずれも過去最高益とされています。

保険株は、金利ある世界で強い候補になります。

ただし、銀行株と同じく、すでに株価が大きく上昇している場合は、
今から買ってどれだけ期待値があるか
を冷静に見る必要があります。


3. 証券・資産運用:預金から投資への流れを見る

金利のある世界になると、家計のお金の置き場所も変わります。

ゼロ金利時代は、銀行預金に置いていてもほとんど利息がつきませんでした。
しかし、金利が戻り、インフレも意識されるようになると、家計は「お金をどう運用するか」を考えるようになります。

ここで注目したいのが、証券会社や資産運用会社です。

野村ホールディングス(8604)

野村ホールディングスは、2030年度に向けた税前利益目標を7,500億円以上に引き上げ、ROE目標も10〜12%以上へ高めました。さらに、投資運用部門の税前利益目標も2031年までに1,500億円へ引き上げています。

この数字から分かるのは、証券会社が単なる売買手数料ビジネスから、
資産運用・ウェルスマネジメント・フィービジネス
へ重心を移そうとしていることです。

金利のある世界では、預金だけでなく、債券、投信、株式、保険、年金、オルタナティブ投資など、家計の資産配分がより重要になります。

この流れで見るべきなのは、

預かり資産残高
ストック収益比率
手数料収入の安定性
ROE
海外・富裕層・法人向けビジネスの成長
相場下落時にも利益が残るか

です。

Kabu100的には、ここがかなり面白いです。

銀行株や保険株そのものは大型株が中心ですが、
資産形成、金融DX、運用プラットフォーム、口座管理、投資情報、企業年金、IFA支援
の周辺には、中小型株の成長テーマが生まれやすいからです。


4. 高ROIC・高利益率企業:金利のある世界でも強い会社

金利のある世界では、成長株がすべてダメになるわけではありません。

むしろ、本当に強い会社は金利のある世界でも評価されます。

ポイントは、
資本コストを上回るリターンを出せるか
です。

その代表例として見やすいのが、キーエンスです。

キーエンス(6861)

キーエンスは2026年3月期に、売上高1兆1,692億円、営業利益5,957億円、親会社株主に帰属する当期純利益4,451億円を計上しました。売上高営業利益率は51.0%、自己資本比率は**94.6%**です。

この数字は、金利のある世界で強い会社の特徴をよく表しています。

高い利益率。
強いキャッシュ創出力。
借金に頼らない財務。
資本効率の高さ。
景気変動を受けても、長期では稼ぐ力が残るビジネスモデル。

ただし、キーエンスのような高品質企業にも注意点はあります。

それは、
良い会社だからといって、いつでも良い投資対象とは限らない
ということです。

金利がある世界では、優良株でもPERやPBRが高すぎれば、株価は調整します。

つまり、見るべきなのは、

良い会社かどうか
だけではなく、
その良さを株価がどこまで織り込んでいるか
です。

信越化学工業(4063)

信越化学工業も、金利のある世界で見る価値がある高収益企業です。

同社の個人投資家向け資料では、2026年3月期の売上高営業利益率が24.7%、売上高当期純利益率が**18.4%**とされています。

半導体材料や塩ビなど、景気循環の影響は受けますが、高い利益率と財務の強さを持つ企業は、金利のある世界でも評価されやすいです。

東京エレクトロン(8035)

AI・半導体関連では、東京エレクトロンも分かりやすい例です。

2026年3月期の営業利益は6,249億円、営業利益率は**25.6%**でした。

AI相場が一巡したとしても、AI関連すべてが終わるわけではありません。

ただし、金利のある世界では、
AI関連という言葉だけでは買われにくくなる
ということです。

見るべきなのは、

本当に売上が伸びているか
利益率が高いか
営業キャッシュフローが出ているか
設備投資や研究開発に見合うリターンがあるか
高いPERを正当化できる成長が続くか

です。

AI相場は終わるのではなく、
AIという物語から、AIによる実績へ選別される
と考えた方がよいと思います。


5. 警戒したいセクター:REIT・不動産・借入依存企業

金利のある世界で警戒したいのは、借入に依存するビジネスです。

特に分かりやすいのがREITや不動産です。

REITは不動産から賃料収入を得て、分配金を出します。
その一方で、物件取得には借入を使います。

つまり、金利が上がると、借入コストが上がりやすい。

日本ビルファンド投資法人(8951)

日本ビルファンド投資法人の2025年12月期末時点では、LTVが43.3%、長期固定金利比率が83.9%、平均調達金利が0.67%、有利子負債残高が6,280億円でした。

この数字だけを見ると、かなり保守的です。

固定金利比率が高く、平均調達金利もまだ低い。
LTVも極端に高いわけではありません。

しかし、だからこそ分かることがあります。

優良REITであっても、借入の借り換えが進むと、時間差で金利上昇が効いてきます。

REITを見るときは、

LTV
平均調達金利
固定金利比率
平均残存年数
分配金利回り
賃料上昇余地
NAV倍率

を見る必要があります。

金利のある世界では、REITは単に「分配金利回りが高いから買う」では足りません。

国債利回りが上がると、REITの分配金利回りとの比較が厳しくなります。
投資家は「リスクを取ってREITを持つ意味がある利回りか」を見るようになります。

三井不動産(8801)

総合不動産会社も同じです。

三井不動産は、2026年3月期末の有利子負債残高が4兆6,325億円でした。また、販売用不動産は2兆6,030億円、有形・無形固定資産は4兆6,791億円です。

不動産会社は、インフレで不動産価値や賃料が上がるメリットもあります。
ホテルや商業施設が好調なら、利益が伸びることもあります。

ただし、バランスシートが大きく、借入も大きい。

そのため、金利のある世界では、
資産価値の上昇メリット

資金調達コストの上昇デメリット
をセットで見る必要があります。

三菱地所(8802)

三菱地所は、2026年3月期の決算短信で、自己資本比率31.4%、債務償還年数7.0年、インタレスト・カバレッジ・レシオ9.7倍を示しています。

このような数字を見ると、不動産株を分析するときに何を確認すべきかが分かります。

有利子負債が大きすぎないか
営業キャッシュフローで利払いを十分にカバーできるか
資産売却に頼らず利益を出せるか
賃料上昇で金利上昇を吸収できるか
自己資本比率が低すぎないか

不動産株は、金利上昇だから一律に悪いわけではありません。

しかし、金利のない世界よりも、
バランスシートの重さが株価評価に反映されやすくなる
と考えた方がよいです。


6. 赤字グロース・借入依存型M&A企業は選別される

金利のある世界で最も注意したいのは、
遠い将来の利益だけで買われている会社
です。

特に注意したいのは、次のような会社です。

売上は伸びているが、営業赤字が続いている。
営業キャッシュフローがマイナス。
フリーキャッシュフローがマイナス。
借入や増資に頼って成長している。
M&Aを続けないと成長率が維持できない。
のれんが大きい。
金利上昇で借換コストが増える。

ゼロ金利時代は、「今は赤字でも、将来大きくなればよい」と考えられやすかった。

しかし金利のある世界では、
その将来利益を現在価値に戻すと、思ったほど大きくない
という評価になりやすいです。

ここで重要なのは、赤字企業をすべて避けることではありません。

成長投資のための赤字と、構造的に稼げない赤字は違います。

見るべきなのは、

赤字が縮小しているか
売上成長と同時に粗利率が改善しているか
営業キャッシュフローが黒字化に近づいているか
顧客獲得コストが下がっているか
いつ黒字化するかが明確か
増資しなくても事業を続けられるか

です。

金利のある世界では、グロース株が終わるわけではありません。

ただ、
夢だけのグロース株と、稼ぐ力を持ったグロース株が分かれる
ということです。


バフェットコード・銘柄スカウターで見るべき指標

ここからは、実際にスクリーニングするときの見方です。

金利のある世界では、次の条件を意識するとよいと思います。


金利のある世界で強い会社を探す条件

指標目安見方
ROIC8%以上、できれば10%以上投下資本に対して十分に稼げているか
ROE8〜10%以上株主資本を効率よく使えているか
営業利益率10%以上金利・人件費・原材料高を吸収できるか
営業CF継続黒字本業で現金が出ているか
FCF黒字または改善傾向成長投資後も現金が残るか
自己資本比率40%以上財務が金利上昇に耐えられるか
有利子負債/EBITDA2倍以下が安心借入負担が重すぎないか
PBR低いだけでなく改善余地を見るPBR1倍割れの理由が解消されるか
PER業績成長と比較高PERを正当化できる成長か
配当性向高すぎない無理な高配当ではないか

一番重要なのは、
ROICが資本コストを上回っているか
です。

金利がない世界では、資本コストをあまり意識しなくても株価が上がることがありました。

しかし金利のある世界では、投資家はこう考えます。

「この会社は、お金を使って本当に価値を増やしているのか」

これに答えられる会社は強いです。


銀行株を見るときの指標

銀行株は普通の事業会社とは少し見方が違います。

見るべきなのは、主に次の指標です。

指標見方
ROE資本効率が改善しているか
PBR市場評価がどこまで見直されたか
資金利益金利上昇メリットが出ているか
役務取引等利益手数料ビジネスが伸びているか
与信費用貸倒れリスクが増えていないか
CET1比率財務健全性が十分か
株主還元利益成長に支えられているか
政策保有株式資本効率改善の余地があるか

銀行株で注意したいのは、
PBRが低いから割安とは限らない
ということです。

PBRが低い理由が、低ROEや成長性の低さであれば、なかなか見直されません。

逆に、ROEが改善し、増配や自社株買いも進み、資金利益が伸びているなら、PBRの見直し余地があります。


不動産・REITを見るときの指標

不動産やREITは、金利の影響を受けやすいので、見るべき指標が変わります。

指標見方
LTV借入依存度
平均調達金利金利上昇の影響
固定金利比率金利上昇への耐性
平均残存年数借換リスクの時期
インタレスト・カバレッジ利払い余力
分配金利回り国債利回りとの比較
賃料上昇率金利上昇を吸収できるか
NAV倍率資産価値に対する割安・割高

REITは、分配金利回りだけを見て買うと危険です。

金利が上がると、投資家が求める利回りも上がります。
そのため、分配金が増えなければ、価格が下がることで利回り調整が起こることがあります。


高配当株を見るときの注意点

金利のある世界では、高配当株にも注意が必要です。

高配当株は一見、安全に見えます。

しかし、金利が戻ると、投資家は株の配当利回りと債券利回りを比較するようになります。

すると、次のような会社は売られやすくなります。

利益が減っているのに高配当を維持している。
配当性向が80%、100%を超えている。
営業キャッシュフローが弱い。
借金をしながら配当している。
自己資本比率が低い。
減配リスクがある。

これからの高配当株投資では、
利回りの高さより、配当の持続性
を見るべきです。

バフェットコードや銘柄スカウターでは、

配当性向
DOE
営業CF
FCF
自己資本比率
有利子負債
EPSの推移

を確認した方がよいです。


具体銘柄をどう見るか:3つのパターン

ここまでの内容を、銘柄の見方として整理すると、3つのパターンになります。


パターン1:金利上昇の直接メリットを受ける銘柄

代表例は、メガバンクや保険です。

三菱UFJ、三井住友FG、みずほFG、東京海上、MS&ADなどです。

見るべきなのは、

金利上昇で利益が増えているか
ROEが改善しているか
株主還元が強化されているか
すでに株価に織り込まれすぎていないか

です。

このタイプは分かりやすい反面、株価も先に動きやすいです。


パターン2:金利のある世界でも稼げる高品質銘柄

代表例は、キーエンス、信越化学、東京エレクトロンのような高収益企業です。

見るべきなのは、

営業利益率
ROIC
営業CF
自己資本比率
研究開発や設備投資のリターン
PER・PBRが高すぎないか

です。

このタイプは、金利が上がっても事業の強さは残ります。

ただし、株価が高すぎると、金利上昇によるバリュエーション調整を受けます。


パターン3:金利上昇で選別される銘柄

代表例は、不動産、REIT、借入依存企業、赤字グロースです。

見るべきなのは、

有利子負債
借換時期
利払い負担
営業CF
FCF
増資リスク
のれんの大きさ

です。

このタイプは、金利のない世界では見逃されていたリスクが、金利のある世界で表面化しやすくなります。


Kabu100的に面白いのは「二次 beneficiaries」

ここまで見ると、金利ある世界では銀行や保険が本命に見えます。

もちろん、それは正しい面があります。

ただ、Kabu100的により面白いのは、
金利復活によって変わるお金の流れの周辺企業
です。

例えば、

資産運用が広がる。
企業が資本効率を意識する。
低PBR企業が株主還元や事業再編を進める。
企業が人件費上昇に対応するため、省人化投資を進める。
AI投資が「実際に利益を生むか」で選別される。
データセンター、電力、冷却、検査、保守などの実需が伸びる。

こうした流れの中で、次のような企業群を探すと面白いです。

金融DX
資産運用・証券インフラ
企業の資本効率改善を支援するサービス
省人化・自動化
データセンター周辺
電力・冷却・検査装置
高ROICのニッチトップ企業
ネットキャッシュの低PBR小型株

メガバンクは、金利ある世界を理解するための教科書です。

しかし、100倍株を探すなら、
その変化によって新しく需要が生まれる場所
を見る必要があります。


まとめ:金利のある世界では、銘柄選びの軸が変わる

金利のある世界では、株式市場の見方が変わります。

これまでは、テーマ性や成長ストーリーだけで買われる場面がありました。

しかしこれからは、

利益が出ているか
キャッシュが出ているか
資本効率が高いか
借入に頼りすぎていないか
株主還元が持続可能か
資本コストを上回って価値を増やせるか

が問われます。

銀行株は、金利復活の分かりやすい勝ち組です。
保険や証券、資産運用も追い風を受けやすい。
高ROIC・高利益率企業は、金利のある世界でも強い。
一方で、REIT、不動産、赤字グロース、借入依存企業は、より厳しく選別されます。

金利のある世界では、銘柄選びに「重力」が戻ります。

そして重力が戻ると、
本当に稼げる会社、本当に資本を増やせる会社、本当にキャッシュを生む会社
が見えやすくなります。

テーマに乗るだけではなく、数字を見る。

それが、金利のある世界の株式投資で最も大切な視点です。


実際にスクリーニングするなら

最後に、バフェットコードや銘柄スカウターで検索するなら、次のような条件から始めると良いと思います。

金利ある世界に強い会社を探す条件

  • ROE:10%以上
  • ROIC:8%以上
  • 営業利益率:10%以上
  • 営業CF:5年連続黒字
  • FCF:直近3年で黒字または改善傾向
  • 自己資本比率:40%以上
  • 有利子負債/EBITDA:2倍以下
  • 売上高成長率:5%以上
  • EPS成長率:5%以上
  • PBR:低い場合は改善理由があること

警戒銘柄を除外する条件

  • 営業CFが継続マイナス
  • FCFが継続マイナス
  • 自己資本比率が20%未満
  • 有利子負債/EBITDAが5倍以上
  • インタレスト・カバレッジが3倍未満
  • 配当性向が100%超
  • のれんが純資産に対して大きすぎる
  • M&Aを止めると成長が止まる
  • 高PERなのに利益成長が鈍化している

金利のある世界では、
良いテーマを探すだけではなく、良い数字を持つ会社を探す
ことが重要になります。

※本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。掲載した銘柄・数値は、金利のある世界における投資視点を説明するための例です。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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